マドグチ

更新日: 2026-10-10

電話のカスハラ、断り方と切り方の例文(そのまま使える言い回し)

電話は相手の顔が見えず、受けた人が一人で長く拘束されやすい場面です。2026年(令和8年)10月1日から、カスタマーハラスメントへの防止措置が全事業主の義務になりました(厚生労働省 Webマガジン「従業員を守るために ― カスタマーハラスメント対策の新ルール」)。電話の受け方と切り方を会社として決めておくことは、その中身の一つです。

この記事では、受けた人がそのまま口に出せる言い回しを、場面ごとに並べます。

まず決めておく3つのこと

厚生労働省の「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」は、電話での対応について、通話内容を録音できるようにしておくこと、相談のために電話を中断するときは保留機能を使うことなどを挙げています。また、長時間の電話による拘束については、応じられないことを明確に告げたうえで、膠着してから一定時間(30分程度)を超える場合は電話を切る、という対応例を示しています。

これをふまえ、社内で次の3つを決めておくと、受けた人が迷いません。

  1. 切ってよい目安:同じ要求の繰り返しが始まってから30分程度、または暴言が出た時点
  2. 切る前に言うこと:「これ以上は同じお答えになりますので、お電話を終了いたします」
  3. 切ったあとに渡す先:上司・店長・責任者のだれか(不在時の代わりも)

場面別の例文

同じ要求を繰り返される

ご要望は承りました。申し訳ありませんが、先ほどお伝えしたとおり、〔内容〕はお受けできません。〔代わりにできること〕でしたらご案内できます。

それでも続くとき:

これ以上は同じお答えになりますので、本日のお電話はここで終了いたします。失礼いたします。

怒鳴り声・暴言が続く

大きなお声ですと、お話を正しくお伺いできません。落ち着いてお話しいただけない場合は、お電話を終了いたします。

担当者の名前や個人の連絡先を求められる

担当者個人ではなく、会社としてお答えいたします。ご連絡は〔代表番号〕へお願いいたします。

責任者を出せと言われる

責任者から改めてお電話いたします。ご連絡先とご都合のよい時間をお伺いしてもよろしいでしょうか。

その場で責任者に替わるかどうかは、受けた人ではなく会社が決めておきます。「責任者は折り返し」を基本にすると、受けた人がその場で抱え込まずに済みます。

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切ったあとにやること

電話を切ったら、その日のうちに次の3点を書き残します。

  • 日時(かかってきた時刻と切った時刻)と、相手の電話番号
  • 相手の言葉で、とくに強かったもの(言われたまま)
  • こちらが伝えた内容と、切る前に告げた言葉

同じ番号から何度もかかってくる場合は、着信の一覧と記録をまとめて上司に渡し、窓口を一本化して「今後は〔部署〕でお受けします」と伝える流れにします。記録の書き方は「ハラスメント相談の記録、様式に何を書けばよいか」にまとめています。

業種ごとの電話の場面

電話で起きやすいことは業種で違います。たとえば飲食店なら満席の日の予約、クリニックなら当日の診察の要求、訪問看護なら夜間の緊急電話です。業種別の文例は次のページにあります。

断り方を決めておくことの意味

例文があると、受けた人は「切ってよいのか」と迷わずに済みます。会社が切ってよいと決めているから切れるのであって、個人の判断に任せると、まじめな人ほど長く電話を握り続けてしまいます。例文は朝礼や研修で一度読み合わせ、電話の近くに貼っておくと使われます。

本記事は2026-10-10時点の公表情報にもとづいて作成しています。本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言ではありません。個別の事案については社会保険労務士・弁護士等の専門家にご確認ください。