マドグチ

業種別 カスハラ対応マニュアル

クリニック・診療所のカスハラ対応マニュアルひな形(場面別の文例)

職員が数人のクリニックでは、受付の1人が電話と窓口を同時に受けています。薬の処方をめぐる威圧、当日予約の強要、自費の費用への不払いについて、受付が判断を抱えずに院長や事務長へ渡す言い方を決めておきます。

〔 〕の部分を貴社の内容に置き換えて使ってください。

場面1:診察室で、希望する薬を出すよう威圧的に求められる

前回と同じ薬を多めに出すよう求め、医師が診察のうえで量を変えると伝えると、机を叩いて「出すまで帰らない」と言う。

初期対応(その場で言うこと・やること)

・処方は医師が診察に基づいて決めることを、医師から一度はっきり伝える。
・机を叩く・大声が続く場合は、診察室のドアを開けたままにし、看護師か受付が同席する。
・「本日の診察はここまでです」と区切り、会計へ案内する。帰らない場合は院長に交代する。

引き継ぎ(責任者への連絡の文例)

〔院長〕へ:〔診察室〕で、患者さんが〔薬の名前〕の増量を求めて机を叩いています。〔担当医〕が説明済みで、「出すまで帰らない」と言っています。同席をお願いします。

記録の文例

日時:〔年月日〕〔11:15〕〜〔11:35〕 場所:〔診察室〕
内容:〔薬の名前〕を前回の倍の量で出すよう要求。医師が診察に基づく量を説明すると、机を2回叩き「出すまで帰らない」と発言。
対応:看護師が同席し、医師が本日の診察の終了を告げた。院長が交代し、処方は変えない旨を再度説明。11:35 に会計して退出。
対応者:医師、看護師、院長

場面2:予約が埋まっている日に、当日の診察を電話で強く求められる

当日の予約枠が埋まっていると伝えると、「今日診ないなら責任を取れ」と受付職員を罵り、電話を切らない。

初期対応(その場で言うこと・やること)

・急ぎの症状かどうかを先に聞く。急ぐ場合は地域の救急相談の窓口を伝える。
・急ぎでなければ「本日は予約がいっぱいです。最短は〔日時〕です」と一度だけ伝える。
・罵倒が続いたら「これ以上は同じお答えになります。お電話を終えます」と伝えて切る。

引き継ぎ(責任者への連絡の文例)

〔事務長〕へ:〔電話番号〕の方から、当日の診察を求める電話が〔○分〕ありました。急ぎの症状ではないとのことで、最短の〔日時〕を案内しました。「責任を取れ」と罵倒が続いたため切っています。

記録の文例

日時:〔年月日〕〔9:20〕〜〔9:35〕 場所:電話
内容:当日の診察を要求。予約が埋まっていると伝えると「今日診ないなら責任を取れ」「受付の名前を言え」と約15分。急ぎの症状は無いとのこと。
対応:最短の予約日を案内し、通話の終了を告げて切った。
対応者:受付職員 記録:着信履歴(〔電話番号〕)

場面3:診断書の文書料など自費の費用に納得せず、支払わずに居座る

会社に出す診断書の文書料を伝えると「保険が効かないのはおかしい」と支払いを拒み、受付の前から動かない。

初期対応(その場で言うこと・やること)

・料金表(院内掲示やホームページ)を示し、文書料は保険の対象外であることを一度説明する。
・値引きや免除は受付が決めない。「院長に確認します」と伝える。
・支払わない場合は、診断書を渡さずに後日の支払いの方法を案内し、受付前を空けてもらう。

引き継ぎ(責任者への連絡の文例)

〔事務長〕へ:〔患者〕さんが診断書の文書料〔金額〕の支払いを拒み、受付前で〔○分〕抗議しています。料金表は示しました。後ろに会計待ちが〔○名〕います。

記録の文例

日時:〔年月日〕〔17:30〕〜〔17:50〕 場所:受付
内容:診断書の文書料〔金額〕について「保険が効かないのはおかしい」と支払いを拒否。受付前に約20分とどまり、会計待ちの患者が並んだ。
対応:料金表を示して説明。院長が文書料は変えない旨を伝え、診断書は支払い後に渡すと案内。患者は支払わずに退出。
対応者:受付職員、事務長、院長 記録:料金表の掲示写真

マドグチで業種に「医療」を選ぶと、この業種の例を入れた対応マニュアル・方針文書・掲示物と、 届いた相談を残す相談記録がそろいます。

クリニック(診療所)向けの書類をマドグチで作る

方針・掲示・電話・周知の例文

出典・参考にした公的マニュアル

いずれも 2026-09-30 に公開されていることを確認しました。

本書は、厚生労働省の指針の項目に沿って作成したひな形です。内容の確定、社内手続、行政機関への届出は貴社で行ってください。個別の事案についての法的な判断は、弁護士・社会保険労務士等の有資格者にご相談ください。

ほかの業種

カスハラ防止措置で中小企業がやることチェックリスト