自治体窓口・役所のカスハラ対応マニュアル雛形(場面別の文例)
住民票・税・福祉などの窓口と、電話での問い合わせで起きやすい場面です。制度上できないことを担当者個人の対応の問題にしないよう、上席への引き継ぎと記録のしかたを課で決めておきます。
〔 〕の部分を貴社の内容に置き換えて使ってください。
場面1:窓口で、制度上できない手続を求めて大声で責め続けられる
要件を満たさない申請の受付を求め、断ると窓口の職員を大声で責め、他の来庁者の前で謝罪を求める。
初期対応(その場で言うこと・やること)
・要件を定めた根拠(条例・要綱)を示し、「要件を満たさないため受付できません」と伝える。 ・大声が続く場合は「ほかの方がお待ちですので、別室でお話を伺います」と相談室へ案内する。 ・別室では上席を含む2名で対応し、1名が記録する。
引き継ぎ(責任者への連絡の文例)
〔係長〕へ:〔窓口〕で、〔手続名〕の要件を満たさない申請の受付を求める方がいます。根拠を示して説明済みですが大声が続き、〔○分〕経過しています。相談室へ移るので同席をお願いします。
記録の文例
日時:〔年月日〕〔10:15〕〜〔11:00〕 場所:〔課〕窓口→相談室 内容:要件を満たさない〔手続名〕の受付を要求。断ると「税金泥棒」「土下座しろ」と大声で約15分。 対応:根拠を示して説明。相談室で係長同席のもと再度説明し、受付できない旨を伝えた。 対応者:担当職員、係長
場面2:同じ内容の電話が、一日に何度もかかってくる
回答済みの件について、同じ質問の電話を繰り返し、そのたびに担当者の名前を尋ねて非難する。
初期対応(その場で言うこと・やること)
・前回の回答日と内容を伝え、「回答は変わりません」と一度伝える。 ・名前を尋ねられたら、課名と係名で名乗る(課の方針に従う)。 ・続く場合は「同じお答えになりますので、お電話を終了します」と伝えて切る。
引き継ぎ(責任者への連絡の文例)
〔係長〕へ:〔氏名・番号〕の方から、〔件名〕について本日〔○回目〕の電話がありました。〔日付〕に回答済みの内容です。対応記録に追記しています。
記録の文例
日時:〔年月日〕〔9:30〕〔11:10〕〔14:40〕の計3回 場所:〔課〕の電話 内容:〔日付〕に回答済みの〔件名〕について同じ質問を繰り返す。毎回、担当者の氏名を求め「辞めさせる」と発言。 対応:前回の回答を伝え、3回目は通話終了を告げて切電。 対応者:〔係〕担当 記録:通話記録、対応記録票
場面3:職員個人を名指しした、SNSでの攻撃
窓口での対応に不満を持ち、職員の氏名や写真をSNSに載せて非難する。
初期対応(その場で言うこと・やること)
・職員本人は投稿に反応しない。 ・投稿の画面をURLと日時が分かる形で保存し、上席に報告する。 ・組織として、削除要請や法的対応の要否を判断する。
引き継ぎ(責任者への連絡の文例)
〔課長〕へ:〔SNS名〕に、〔日付〕の窓口対応について私の氏名と写真を載せた投稿がありました。画面を保存しています。組織としての対応をお願いします。
記録の文例
日時:〔投稿日〕確認 場所:〔SNS名〕 内容:〔日付〕の窓口対応について、職員の氏名と写真を載せて非難する投稿。 対応:画面を保存(URL・日時つき)。〔担当課〕と協議のうえ〔日付〕に削除を要請。 対応者:課長
マドグチで業種に「その他」を選ぶと、この業種の例を入れた対応マニュアル・方針文書・掲示物と、 相談の記録台帳がそろいます。
自治体窓口向けの書類をマドグチで作る出典・参考にした公的マニュアル
- 総務省「職員向けカスタマーハラスメント対策マニュアル」作成のポイント
- 総務省「地方公共団体における各種ハラスメント対策に関する取組事例集」
- 厚生労働省「業種別カスタマーハラスメント対策マニュアルについて」(令和8年9月時点)
いずれも 2026-09-30 に公開されていることを確認しました。
本書は、厚生労働省の指針の項目に沿って作成した雛形です。内容の確定、社内手続、行政機関への届出は貴社で行ってください。個別の事案についての法的な判断は、弁護士・社会保険労務士等の有資格者にご相談ください。